桜梅桃李H27/10 【親の生き方で、子どもの心を鍛える】

2015.10.08

正月が近づくと、私は、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災を思い出します。
神戸市の長田区と西区にいる友人に連絡が取れず、やきもきしたことを今でも覚えています。

その時の知人の話ですが、被災者への救援物資を送る用意をしていると、幼稚園児のお子さんが、「ボクのおもちゃも入れて」と言ったそうです。
それも、お子さんが大切にしているものばかりを出してきたので、お母さんが心配して「本当にいいの」と聞くと、お子さんは一言、「(被災した)あの子たちのほうが、もっとさみしいよ」と。

このお子さんは、お母さんの日頃の行動と後ろ姿を見ながら、他人を思いやる「心の優しさ」を自然に育んでいったのでしょう。
子どもは、本来、優しい心の持ち主です。
その清らかな心を、大人のエゴの社会が汚してしまっています。

このお子さんのように「他人の心の痛みが分かる」それが、真の「優しさ」です。それと「強さ」も必要です。
何としても救ってあげようとする一念の強さ、励ましの強さです。

人の心が分かり、行動できる人こそが、本当に「心の強い」人間なのです。
家庭教育の最大にして、重要な眼目は、そうした心を育むことです。
親の生き方を通して、子どもの心を鍛えることが大切なのです。
その急所さえ外さなければ、他のことはいくらでも後で取り返しがきくものです。
人間の社会は、最後は「心」です。
お金でも、立場でも、名誉でもありません。