桜梅桃李H30/8【鍛える事が大事】

2018.09.07

宇宙飛行士・向井千秋さんのお母さんの話が、以前「上毛新聞」に掲載され、反響を呼びました。

母親の内藤ミツさんは、明るい“全身が笑顔”のような方だそうで、向井さんが学生時代、イギリスへの短期留学を迷っていた時、「イギリスなんて、ほんの軒下でしょう。行ってらっしゃい」と言われたそうです。

向井さんは、「母は家計を助けようと鞄店を開き、皆忙しくて一緒に食事が出来ない中でも、深い愛情をもって育ててくれました。
母の言葉で一番心に残っているのは『裕福な家じゃないので、洋服などは買えないけど、教育だけは身につけさせてあげる。』と、いろんな本も買ってくれました。」と語っています。

内藤ミツさんのように元気な方もいますが、私の知人の母親は、知人が子ども頃、病弱だったそうです。
当時は父親が家事もやり、仕事からいったん戻り、弟さんのおむつを洗ったり、みんなの食事の用意をしてから残業に戻ったそうです。
ある時、母親が涙を拭きながら、父親と話していました。
知人は「どうしたのかな?」と思っていると、母親が父親に「私と分かれて、若くて元気な奥さんをもらったら」と言っていたそうです。
そんな母親が、みるみる元気になっていき、友人が学校から帰ってくると、なんと母親が掃除をしているのです。
その姿が、本当に輝いて見えたそうです。

親は自分だけでなく、家族のために、いつも健康でいたいものですが、長い人生、時には病気になることもあるでしょう。
しかし、心まで病気になってはいけません。
決して前向きな心を失わない事です。
「心が健康」であることが肝心です。また「親は無くても子は育つ」と言いますが、常に一緒にいるのが、必ずしも良い訳ではありません。
何でもしてあげたいと思うのが親心でしょうが、それでは、子どもの自立心をつみ取ってしまうこともあります。

ルソーは、「私たちのなかで、人生の良いこと悪いことにもっともよく耐えられる者こそ、もっとも良く教育された者だと私は考える。
だからほんとの教育とは、教訓をあたえることではなく、訓練させることにある。」と「エミール」の中で述べています。

教訓よりも訓練、「鍛え」が大切です。
荒波や寒風に向かう「強さ」が大事なのです。