桜梅桃李H28/8【”自立した心”を養う】

2016.08.09

「若者の活字離れ」が嘆かれるようになって久しい。
今日、最近では、本を読まないだけでなく「映画の字幕も読めない若者」が増え、「若者の知的レベル低下」までが懸念されています。

ところで、「本は読まないけど、漫画なら」というお子さんもいるのではないでしょうか。
横山光輝さん『三国志』のように、親子で人物論を語り合えるような漫画もあります。
この『三国志』がきっかけとなりお子さんが三国志について書かれた本ばかりか、豊臣秀吉や徳川家康の本まで読むようになり、家族中が、その“歴史ブーム”に巻き込まれてしまったご家庭もあります。

また、お子さんが少しでも本に親しんでくれればと思い、「お父さんの部屋、本が入りきれなくなったから、○○ちゃんの部屋に置かせてくれない」と、まだ小さかったお子さんの部屋に本をたくさん並べたお父さんもいます。
そのお子さんは、部屋中が本でいっぱいになり、それから、本を徐々に読み始めるようになったそうです。

子どもの可能性を引き出すためには、折々に、新しい興味に富む環境を子どもに与えたうえで、どう自力で歩ませていくかです。
何もかも親がやるのではなく、ある程度、環境づくりをしてあげたら、後は温かく見守ってあげればよいのです。

読書ではないのですが、小学校低学年のお子さんが、コロッケを作っている母さんをみて、ジャガイモをつぶすのを面白がり、自分から進んでお手伝いをしました。
その日の食卓では、そのお子さんの顔は誇らしげだったそうです。

お子さんが進んで何かをする。そうした一つひとつの経験が、人格の土台を築いていくのです。
何でもないようなことの積み重ねかもしれませんが、その中で、子どもは多くのことを学んでいきます。

教育は、育むことです。親が庇護して、守るだけではありません。
子どもに自分で人生を開く力、生き抜く力、つまり「自立した心」をいかに養わせるかが、家庭教育の一つの眼目です。

その観点から言うならば、「しつけ」の意味も違ってきます。
「ああしたら、いけない」と禁止ばかりするのでは、子供の本来の陽気さと、溌剌さを奪ってしまいかねません。

その意味では、「こうすることこそ正しい」という、しつけが重要になってくるのではないでしょうか。